わかりやすい地質百科

地層と化石

がけやきり通しなどで、よく縞模様をみかけることがありますね。地層は、砂や泥、れき、火山灰、生物の死がいなどがたい積してできます。

地層の写真近くからよく見ると、板を重ねたように層をつくっているのがわかりますね。

単層地層の写真板を何枚も重ねたように見える部分を単層といい、単層と単層面を地層面または層理面といいます。

地層はどのようにしてできるのでしょうか

地層の写真

地層は水平にたい積しますので、下にある地層の方が古く、上に行くほど新しくなります。

地層はたい積したあとに地殻変動で傾斜したり、しゅう曲し、上下が逆 になったりすることがあります。

地層の重なり方にはせいごう(整合)とふせいごう(不整合)があります。

しゅうきょく(褶曲)

たい積した当時は水平であった地層が、地殻変動のために波状に曲げられた現象をいいます。(フェニックスのしゅう曲)

しゅう曲地層の写真

  1. 地層は普通、水平にたい積します。
    水平にたい積している地層の模式図
  2. 長い月日の間に地層に強い力が加わるとひずみが生じます。
    ひずみが生じている地層の模式図
  3. さらに力が加わり続けると、複雑に曲げらた地層ができます。
    さらに力が加わり複雑に曲げられた地層の模式図

せいごう(整合)とふせいごう(不整合)

地層の重なり方は二種類あります。不整合は、地殻変動があったことを示す証拠になります。

整合地層の写真
せいごう(整合)
上下の地層の重なり方がほとんど連続してたい積(地層の重なりが平行になっているもの)した場合のことをいいます。
不整合地層の写真
ふせいごう(不整合)
時代の異なる地層が重なる時、両者の境界をふせいごう(不整合)といいます。

化石のできかた

地層の中に残された生物の死骸・から・足あとなど生物の残した生活のあとを化石といいます。生物のかたい骨や歯などは化石として残りやすいものです。

化石によって何がわかるのでしょうか

化石を調べると、地層のできた時代を知ることができます。

地層の時代を決めるのに役立つ化石を標準化石示準化石ともいう)といいます。

サンヨウチュウ(古生代)やアンモナイト(古生代の中期)やフズリナ(古生代の後期)などが有名です。

コハクの写真
コハク (琥珀)

アンモナイトの化石写真
アンモナイト

エイの化石写真
エイ

三角貝トリゴニアの化石写真
三角貝トリゴニア

トンボの化石写真
トンボ

フズリナの化石写真
フズリナ

サソリの化石写真
サソリ

サンヨウチュウの化石写真
サンヨウチュウ

ワンソク類の化石写真
ワンソク類

化石の中には、長い地質時代を通して、あまり進化しないで生き続けたなかまがいます。

生きている化石

現在生きているカブトガニは、、古生代初期のものとほとんど変っていません。

この他には、シーラカンス、イチョウ(銀杏)、オウム貝、ハイギョ、オウム貝、ミドリシャミセンガイなど も生きている化石といわれています。

カブトガニの写真
カブトガニ

シーラカンスの写真
シーラカンス

イチョウの化石写真
イチョウ(銀杏)

オウム貝の写真
オウム貝

ハイギョの写真
ハイギョ

ミドリシャミセンガイの写真
ミドリシャミセンガイ

(内海建設コンサルタント株式会社 勝原建夫)

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