わかりやすい地質百科

活断層と地震

1995年の阪神淡路大震災以降、地震断層や活断層という言葉を耳にすることが多くなりました。断層とは、地殻内部に加わる応力によってひずみが大きくなって割れ目を生じ、地殻がずれ動いて生じたものです。この断層形成や活動(断層活動)によって地震が生じます。地震によってずれ動いた割れ目が地表面に現れたものを地震断層といいます。

活断層とは、ごく最近の地質時代や歴史時代に繰り返し活動した断層であって、将来も活動することが予想される断層のことをいいます。ごく最近の地質時代とは、一般には第四紀(180万年前から現在まで)とされていますが、第四紀の前半で活動を停止した断層もあるために例えば約12万年前以降などもっと短い期間に限定する場合もあります。

「[新編]日本の活断層」には、2,000以上の活断層が示されていますが、確実度の高いものからI、II、III の3ランクに区分され、活動度はある長い期間での平均変位速度の大きさによってA、B、Cの3ランクに区分されています。さらには、活断層の長さから地震規模を推定し、活断層の概略の危険度評価が行われます。

活断層はすぐに地震を引き起こすものではありませんが、活断層が過去にどのような活動を起こしたかを詳細に調べることが、危険度評価をより正確なものとすることができます。このためには断層を横切るトレンチ掘削法により、断層運動の痕跡を調査することが有効な方法とされています。

トレンチ掘削の例
トレンチ掘削例。調査中の現場写真

トレンチで確認された活断層の例
トレンチで確認された活断層の写真

「株式会社ウェスコ 伊藤 徹」

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液状化

液状化とは、地盤が地震などの急速な繰り返し載荷を受けたときに、あたかも液体のようになってしまい、支持力を失う現象のことです。従来は、飽和している緩い砂地盤で発生しやすいといわれてきましたが、1995年の兵庫県南部地震などでは、礫質土あるいは細粒分の多い土での液状化も報告されています。

その発生メカニズムは、次のように考えられています。

図 液状化のメカニズム

平常時
液状化のメカニズム。平常時の地盤の状態模式図
地震時
液状化のメカニズム。地震発生中の地盤の模式図
地震後
液状化のメカニズム。地震後の地盤の模式図
  1. 地盤が地震動を受けると、土粒子はより安定化するために体積収縮しようとします。
  2. ところが、地震時のように短時間の急速載荷の場合、砂地盤といえども土粒子間の排水が許されない状態となり、地盤の体積は一定に保たれたままとなります。そのため、体積収縮しようとする土粒子の移動は、間隙水圧の上昇に転化されます。
  3. この間隙水圧の上昇によって、土粒子間の有効応力が減少し、地盤のせん断抵抗が失われます。地震時に見られる噴砂や噴水などの現象は、液状化に起因するものと考えられています。

このような液状化現象は、構造物に多大な被害をもたらすため、事前に地盤状況を十分確認し、それに対応した設計が必要です。

兵庫県南部地震の時に六甲アイランドで見られた噴砂跡の写真

 

兵庫県南部地震(1995年1月)時に六甲アイランドで見られた噴砂跡

 

「復建調査設計株式会社 藤本 睦」

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