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スレーキング

スレーキングとは塊状の物質(土塊や軟岩)が乾燥、吸水を繰り返すことにより、細かくばらばらに崩壊する現象をいう。

モンモリロナイトを含む第三紀層泥岩のスレーキング現象

浸水前状況
モンモリロナイトを含む第三紀層泥岩のスレーキング現象。浸水前の状況写真。

浸水後5時間
モンモリロナイトを含む第三紀層泥岩のスレーキング現象。浸水後5時間後の写真。

スレーキングのメカニズムには主として、次の2つの考え方がある。

  1. 乾燥、吸水が繰り返されると収縮膨張現象で微細なクラックが発生、それが増加して破壊作用が進む。
  2. 乾燥した状態で水が微細なクラックや間隙に浸入すると毛管力の作用で水が内部に引き込まれる。これにより、間隙中の空気が圧縮され、空気圧が上昇する。この、空気圧によって破壊現象が生じる。

スレーキングのメカニズムとしては、以上のようなことが考えられているが、粘土鉱物のモンモリロナイト(スメクタイト)が含まれている場合、スレーキング現象が顕著となる。これは、モンモリロナイトの膨張性によるものであり、水分を吸収したモンモリロナイトが膨張して破壊を発生させるからである。

一般的に、スレーキングを起こす岩石は、第三紀から第四紀の堆積岩で、泥岩、凝灰岩に多い。土木地質的には、スレーキングを起こしやすい岩は盛土材料としては強度低下を起こしたり、圧縮沈下を生じる原因となる。

切土の場合は、スレーキングにより風化速度が速くなり、深部にまで風化が進みやすい。また、強度低下により斜面崩壊や地すべりの要因となる。切土のスレーキング風化を防止するには、切土面をできるだけ乾燥させないようにすることが重要である。このためには、切土直後に緑化やのり枠等で切土面を保護することが望ましい。

「サンイン技術コンサルタント(株) 谷口 洋二」

参考文献
土質工学会編:技術手帳2,P188.

 

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